祇園祭 最新NEWS2015 京都女郎花
祇園祭の長刀鉾の稚児が13日、京都市東山区の八坂神社で社参の儀に臨んだ。「お位もらい」とも呼ばれる儀式で、今年の稚児内藤颯大(そうだい)君(10)が、稚児の印となる「杉守り」を受け取った。 午前10時、この日が誕生日の内藤君は、鉾の会所(下京区四条通烏丸東入ル)で強力(ごうりき)に担がれて白馬に乗った。クジャクの羽で飾った「チョウトンボ」の冠に金襴の烏帽子(えぼし)をかぶり、稚児の補佐役、禿(かむろ)の山代惇史(あつふみ)君(8)、原一徳(かずのり)君(6)の先導で、歩道拡幅工事中の四条通を東に進んで神社を目指した。 本殿に入り、神前に進んでご神木であるスギの葉をくるんだ「杉守り」を受け取って、稚児であることを神社に認めてもらった。これ以降、稚児が長刀鉾の町内で「神の使い」として大切に扱われる様子は、「正五位少将 十万石」と大名さながらの格式にたとえられる。前祭(さきまつり)の山鉾巡行(17日)では、先頭を進む鉾に乗って注連(しめ)縄を切る。
祇園祭・前祭の山鉾巡行を前に「曳初め」が12日、京都市中心部であった。 曳初めは長刀鉾、函谷鉾、鶏鉾、菊水鉾、月鉾の計5基で行われ、鉾が集まる四条室町周辺は、多くの市民や観光客でにぎわった。 音頭取りの「エンヤラヤー」の掛け声で、参加者らが一斉に綱を引くと、ゆっくりと鉾が動き出した。見守った観光客らは、祇園囃子の音色が響く中、ギシギシと車輪の音を立てて進む巨大な鉾の姿を楽しんでいた。 曳初めは13日も放下鉾、船鉾、岩戸山、蟷螂山である。
祇園祭の綾傘鉾の稚児6人が7日、京都市東山区の八坂神社を参拝する「社参の儀」を行い、祭りの無事を祈った。稚児は、17日の山鉾巡行で、綾傘鉾を先導する役目を担う。 男児6人は、父親とともに「結納の儀」に臨み、正式に綾傘鉾の町内に迎えられた。「社参の儀」では、雨の中を朱色の傘を差し掛けられて南楼門から本殿に入った。森壽雄宮司(67)から「祇園祭神役之事」と書かれた宣状を受け取り、本殿を3周する「お千度の儀」を行った。稚児の京都女子大付属小2年山本景誠(ひろまさ)君(7)=中京区=は「人がいっぱいいて緊張しました。巡行では歩くのが大変そうです」と話した。 そのほかの稚児は次のみなさん。 城山寛倖(ひろゆき、6)=左京区▽前川陽大(はると、6)=東京都千代田区▽田中大路(おおじ、6)=右京区▽中嶋史都(ふみと、6)=同▽加納雅雪(まさゆき、5)=同
祇園祭の長刀鉾(京都市下京区四条通烏丸東入ル)は5日、町会所で神事始めの儀式「吉符入り」を行い、稚児の内藤颯大(そうだい)君(9)が、17日の巡行で鉾の上で行う「太平の舞」を市民に披露した。 午後3時に始まり、祭壇前に長刀鉾保存会の役員や囃子(はやし)方らが集まって祭りの無事を祈った。内藤君は、祭りに奉仕することを誓う「吉符」を神前に供えた後、禿(かむろ)の山代惇史(あつふみ)君(8)、原一徳(かずのり)君(6)とともに太平の舞を見せた。役員が「完璧です」と了解した後、3人は町会所の2階の窓に並び、市民の前で舞った。 内藤君はクジャクの羽がついた冠をかぶり、薄紫色の振り袖に浅黄色の裃(かみしも)を身に着けて臨んだ。舞では祇園囃子に合わせ、外に向かって大きく身を乗り出した。会所の前には人だかりができ、優雅な舞を楽しんでいた。内藤君は「友達の姿も見えました。大勢の人に見てもらってうれしかった」と話した。
2015.07.03 祇園祭・神面改め
祇園祭の船鉾に伝わる神面の無事を確かめる儀式「神面改め」が3日、京都市下京区新町通綾小路下ルの船鉾町会所で行われた。 船鉾には巡行で役員が持つ室町時代中期の本面と、ご神体の神功(じんぐう)皇后像につける江戸後期の写し面がある。神面改めは、神事始めの吉符入りに合わせて毎年行われる。 午前10時、町会所の祭壇前で神職が祝詞をささげた後、祇園祭船鉾保存会代表理事の古川雅雄さん(77)が本面を、町内会長の高鳥広保さん(53)が写し面をそれぞれ木箱から慎重に取り出し、息がかからないよう懐紙をくわえたまま、役員の方へ向けて異常がないか確認した。 初めて面を手にした高鳥さんは「伝統の重みで手が震えました」と話していた。
祇園祭の山鉾巡行の順番を決める「くじ取り式」が2日、京都市中京区の市役所市会議場で行われた。17日の前祭(さきまつり)巡行で先頭の長刀鉾に続く「山一番」は孟宗(もうそう)山が5年ぶりに引き当てた。 くじ取り式は、巡行の先陣争いが絶えなかったことから1500(明応9)年に始まったといわれる。 午前10時ごろ、33の山鉾町の代表が羽織はかま姿で議場に集まった。慣例で巡行順が決まっている「くじ取らず」の9基を除き、前祭の18基と後祭(あとまつり)の6基の代表が壇上でくじを引いた。前祭の山一番を射止めた会社員今西功一さん(39)は「巡行では最初にくじ改めをすることになるので、頑張って練習したい」と意気込んでいた。 24日の後祭巡行では、くじ取らずの橋弁慶山、北観音山に続く山一番を役行者(えんのぎょうじゃ)山が取った。 2015年の巡行順は次の通り。 【前祭の巡行】=17日 (1)長刀鉾(2)孟宗山(3)芦刈山(4)伯牙山(5)函谷(かんこ)鉾(6)油天神山(7)四条傘鉾(8)占出(うらで)山(9)月鉾(10)蟷螂(とうろう)山(11)木賊(とくさ)山(12)山伏山(13)菊水鉾(14)郭巨(かっきょ)山(15)綾傘鉾(16)太子山(17)鶏鉾(18)白楽天山(19)保昌(ほうしょう)山(20)霰天神(あられてんじん)山(21)放下鉾(22)岩戸山(23)船鉾
【後祭の巡行】=24日 (1)橋弁慶山(2)北観音山(3)役行者山(4)八幡山(5)鈴鹿山(6)南観音山(7)鯉山(8)黒主山(9)浄妙山(10)大船鉾
日本三大祭りの一つ、祇園祭が1日、幕を開けました。京都市東山区の八坂神社では、前祭(さきまつり)の山鉾巡行で先頭を進む長刀鉾の稚児が、祭りの無事を祈願する「お千度の儀」に臨みます。 午前9時50分、「涼(すず)み衣装」を身に着けた稚児の内藤颯大(そうだい)君(9)が、補佐役の禿(かむろ)を務める山代惇史(あつふみ)君(8)、原一徳(かずのり)君(6)とともに南楼門をくぐった。本殿に進み、稚児を務めることを神に報告。朱色の傘を差し掛けられて本殿を3周することで千度回ったことと同じとされるのです。
祇園祭の神幸祭(7月17日)と還幸祭(同24日)で、馬に乗って神輿(みこし)を先導する今年の「久世駒形稚児」が決まり、綾戸国中(くなか)神社(京都市南区)が15日、発表した。 神幸祭は南区の医師蓜島(はいじま)弘眞さん(48)の長男駿貴(はやき)君(8)=洛南高付属小2年、還幸祭は長岡京市の会社員坂本充さん(46)の長男匠(たくみ)君(10)=長岡第八小4年=が務める。 2人はこの日、神社の本殿に玉串をささげ、祭りの無事を祈願した。蓜島君は「すごくにぎやかな祭りで楽しみ」、坂本君は「頑張って馬に乗りたい」と意気込みを語った。 久世駒形稚児は、八坂神社(東山区)とゆかりの深い綾戸国中神社の氏子の家から選ばれる。馬の頭の形をした彫刻「駒形」を身につけて神輿を先導する。
2015.06.12 祇園祭、厳かに「結納の儀」
祇園祭の長刀鉾の今年の稚児、内藤颯大(そうだい)君(9)を町内に迎える「結納の儀」が12日、左京区の内藤君の自宅で行われました。 八坂神社(東山区)の神職が家を清め、「祇園牛頭(ごず)天皇」の軸が掛かる床の間に注連縄(しめなわ)を張り、神饌(しんせん)を供えた。 続いて、稚児の父内藤弘之さん(55)、禿(かむろ)の父の山代晃義さん(41)と原匡史さん(46)らが、長刀鉾保存会の役員と向かい合った。保存会の西村利男代表理事(65)が扇子を置いて両手を突き、「いく久しくお受け取りいただきますよう」と結納の品を差し出した。内藤さんは「謹んでお受けいたします」と返礼した。儀式が終わるとこのときから、長刀鉾町の子ということになるそうです。
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